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水俣は元気です。

タナダからの手紙 No.24 


水俣は元気です。

7/21から23にかけて、随分雨が降りました。水俣市内では全戸に避難勧告が出され、一部に床上浸水の被害もありました。潮谷知事の要請を受けた自衛隊も出動しました。

3年前の土石流の記憶が新しいためか、「市内全戸で避難勧告」というのは全国ニュースにもなっていましたね。(新聞はわからないが、NHKでは全国ニュースで流れていました。)

実際、雨はたいそうな降り方でしたし、愛林館は避難所になって人がたくさん集まり、炊き出しの拠点にもなりました。山や棚田に小規模な被害は出ていますが、観測史上最大の雨としては被害は軽いものです。何人かの方から、雨は大丈夫かという電話やメールをいただきました。雨は一段落しましたし、川も水は減ったので、ご心配はいりません。水俣全体を見渡しても人的な被害はありませんでした。

そこで、皆様にお願いがあります。3年前の土石流災害の時には、水俣への観光客が激減し、地域経済に大きな打撃を受けました。今回は市内の一部に浸水の被害があったのみです。湯の鶴温泉も湯の児温泉も何ら影響はなく、環境のまちづくりも普通に進行中です。国道3号線も九州新幹線も、現在は普通通りです。水俣に来ようかと思っていた皆さんは、どうぞご心配なくおいで下さい。

「何か大変そうだから、とりあえず水俣に行くのはやめよう」と思っている方はいませんか? ご心配はわかりますが、実際に水俣に出かけるのをやめてもらうと、水俣市民にとっては風評被害になります。

これから、家や山や棚田の被害と所有者は向き合わねばなりません。その中には、観光業や食品産業など観光客を顧客とする従業員もいるのです。皆さん、どうぞ今こそ水俣へ来て、環境のまちづくりや棚田を見て下さい。ついでに愛林館に来てお金を使ってもらえれば何も言うことはありません。

水俣よりも被害の大きかった隣の鹿児島県の出水やさつま町などへご用のある方も、なるべく出かける方向で情報を集めて下さい。被害者をこれ以上風評被害で苦しめないで下さいね。

そういうわけですから、7/26集合8/10解散の働くアウトドアは当然予定通り開催します。水源の森が育てば災害に強い森になって行くでしょう。まだ募集中ですので、よろしかったらご参加下さい。